
法令改正情報の一覧
労働安全衛生関係の手続きの電子申請が一部義務化
「労働者死傷病報告」や「定期健康診断結果報告」など、労働安全衛生関係の手続きの一部について、電子申請が義務化されます。労働基準監督署へ来署することなく、パソコンやスマートフォン、タブレットから手続きを完了できます。また、義務化されていない手続きでも、特殊健康診断の結果報告や特定元方事業者の事業開始報告など、多くの手続きで電子申請が可能です。
健康保険証が廃止されマイナンバーカードと一本化
従来の健康保険証の新規発行が停止され、健康保険証として利用登録したマイナンバーカード(マイナ保険証)に一本化されます。経過措置として最長で2025年12月1日までは従来の保険証を引き続き利用できるほか、マイナ保険証を保有していない場合は代わりとなる「資格確認書」が発行されます。保険証の仕組みが大きく変わるため、従業員へ正確に周知できるよう適切な情報収集と発信が求められます。
全業種のフリーランスが労災保険の特別加入の対象に
労働者以外が労災保険に加入できる「特別加入制度」について、フリーランスはこれまで一部の業種のみに認められていましたが、すべての業種で利用できるようになりました。企業などから業務委託を受けて行う事業が特別加入の対象となりますが、同種の事業について、消費者から委託を受ける場合も対象に含まれます。加入を希望するフリーランスは、特別加入団体を通じて手続きします。
フリーランスの保護強化に関する新たな法律が施行
「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(フリーランス新法)が施行されました。フリーランスに業務を委託する事業者には、書面による契約条件の提示や支払期日の設定、ハラスメントの防止措置などが義務付けられます。違反した場合、事業者名の公表や50万円以下の罰金といったペナルティの対象となる可能性があります。
【2024年】最低賃金の引き上げ
10月から各都道府県の最低賃金が引き上げられます。引き上げ額(時給)は都道府県ごとに50円から84円です。全国加重平均で51円の引き上げとなり、1978年に最低賃金の目安制度が始まってから最高額の引き上げ額となります。最低賃金を下回る賃金しか支払っていない場合、差額分を支払う必要があるだけでなく、罰金のペナルティを受ける可能性があります。
短時間労働者に対する被用者保険の適用が拡大(51人以上)
パート・アルバイトなど、短時間労働者に対する社会保険の適用範囲が拡大されます。これまでは従業員数が101人以上の企業が対象でしたが、新たに51人以上の企業が対象に含まれます。社会保険に加入させる必要があるのは、「週の所定労働時間が20時間以上、賃金月額が8.8万円以上、2か月を超える雇用期間が見込まれる、学生ではない」の4つの要件をすべて満たす従業員です。
業種ごとに定められた労災保険率が変更
業種ごとに定められている労災保険率が改定されます。労災保険率は業種平均で0.1/1,000引き下げられます(4.5/1,000→4.4/1,000)。全54業種のうち、引下げとなるのは17業種で、引上げとなるのは3業種です。
【2024年度】雇用保険料率(23年度と同率)
2024年度の雇用保険料率が発表されました。2023年度と同率です。具体的には、失業等給付などの保険料率は労働者負担・事業主負担ともに6/1,000(農林水産・清酒製造の事業、建設の事業は7/1,000)、雇用保険二事業における事業主の保険料率は3.5/1,000(建設の事業は4.5/1,000)です。
医師に対する時間外労働の上限規制が適用
医師に対する時間外労働の上限規制が適用され、年間の時間外労働が原則として最大960時間に規制されます。ただし、都道府県の指定を受けた医療機関は年間1,860時間まで緩和されます。規制が緩和される医療機関は、救急医療など地域医療の確保に必要な医療機関(B水準)、医師の派遣を通じて地域の医療提供体制の確保に必要な役割を担う医療機関(連携B水準)、医師や研修医の研修などを行う医療機関(C水準)が該当します。
ドライバー職に対する時間外労働の上限規制が適用
トラックやバス、タクシーなどのドライバーに対して時間外労働の上限規制が適用され、年間の時間外労働が最大960時間までに規制されます。労働時間の適切な管理に加えて、人手不足に対する人員の確保や業務の効率化を図ることが重要です。